田舎町のラーメン屋

 

少しラーメンで有名な田舎町の、所謂ネット評価のよい店に行ってみた。

 

L字カウンターで10席未満の狭い店内。

滑舌のいい、声が明るく柔らかいお兄さんが迎えてくれた。

店内を見回すと地元のオッチャンばかりが、ラーメンを静かにジッーと待っている。

 

厨房の隅にお爺さんが。

お爺さんに向かってお兄さんが的確にひとつひとつ丁寧に柔和に指示を出して、

動いてもらっている。

 

察するにお父様のようで、少し痴呆があるのか、病後なのか

そんな様相に見えた。

 

しかし、すばらしいコンビネーション。無駄のない仕事が出来ている。

さらに、醸し出す雰囲気が暖かく、極上な店を作り上げている。

 

そんなお二人の作るラーメンは最高に美味しく。

だいたいラーメンを食べた後は喉が乾くのだが、まったくその現象がなかった。

代わりに早めにお腹が空いた。消化のよい食べ物を食べたんだろう。

 

とても素敵な時間を過ごすことが出来て、幸せだった。