アッコちゃん

 

矢野顕子のライブを見に行った。

そもそも夫が崇拝するミュージシャンのひとりで、私はお供で聴き始めた。

もうステージは何回も見たし、どれだけ彼女の曲を聞かされたことか?

 

実を言うと、彼女の声があまり好きではない。

私は圧倒的に声がいいシンガーが好きで、正統派の歌のうまい人が好きだ。

もう彼女のライブは行かなくてもいいかなと思っていたが、

今回は三味線プレーヤの上妻さんとのセッションということで

興味が湧き上がった。

 

やるなアッコちゃん。

本人に言ったらご丁寧に一拭きで払拭されるだろう、きっと。

でも、彼女が60代であることが私には驚愕なのだ。

 

今回、一番心をぐっと捕まえられたことは、

歳をじっくり重ねると人間どんどん自由になって行くのだろうか?

今回の彼女の歌とピアノは塗り絵ならはみ出しまくって違う絵図を描いて、

舞い戻ってきた絵筆のよう。前回見たパフォーマンスよりもさらに自由。

さらに、腹が据わって力強く、深海のように重厚でありながら

どこまでも飛んでいく。

 

 

好きなことを増やす

 

少し先輩の方がこんなコラムを書いていた。

老後に向けて、自分が楽しめる新たな引き出しを増やしていった方がいいと。

なんだか共感できたと同時にそういえばひとつ私にも増えたことがあった。

 

夫の趣味のひとつがボーリングであるが、私は嫌いだ。

なぜならとてつもなく私には難しく思うようにいかない競技に思えるからだ。

 

しかし、週末、夫のボーリング場通いに付き添ううちに、

上級者のボーリング観戦がとても楽しくなって来た。

今ではプロボーラーなんかがいれば追っかけて見に行ってしまう。

 

自分では思うようにいかないので、美しいフォームや

きれいにピンを倒していくのを見るととても気持ちが良い。

そして、奥が深いのも少しづつ分かって来た。

 

ボーリング場でゆっくりコーヒーをすすりながら、夫を応援したり鼓舞したり、

キョロキョロとうまい人たちのゲームを分析したりする。新たな引き出しになるか?

 

 

 

 

暑い

 

「もういくつ寝るとクリスマス」なのに、今日は暑い。

朝でさえ室内で15度ぐらいあった。数日前は一桁だったのに。

 

今日確信したのは、体の調子がなんとなくだるくて重くて動かないのは、

この気温差のせいであることが。体調の変化が手に取るように分かる。

体が不全だと心まで悶々としてくる。

 

気温の急上昇と急降下は諸悪の根源である。

気圧の変化もいけない。

自然に逆らえない体だ。

 

 

 

 

メディア

 

最近、某公共放送ですらinterestingでない番組に出くわすことが多くなって来た。

民法化、バラエティー化している部分もよく見られる。

もちろんいい報道番組やドキュメンタリーはあるのだが。

 

他の選択肢があることに遅ればせながら気づいたというのも大きい。

BSのニュース番組や民法ラジオ等にはとてもlivelyに生きた意見を

聞かせてくれる番組がある。こちらも一生懸命考える。

 

自分の意向で質問をし、本音を聞き出し、議論に火をつける、

そんなことが出来ないのが、メジャーなメディアの人々。大きな力に所属する人たち。

毎日、あたりまえのコメントや差し障りのない文言を聞くのはもう飽きた。

 

いろんな意見があっていい。

それが聞ける言えるメディアが陰ながらあることがまだ救いだ。

 

 

My Bodyguard

 

1980年代のアメリカの青春映画だ。

それも、高校生男子の友情をテーマにした心温まるお話。

wowowでは埋もれた秀作と紹介していた。

 

ネットも携帯もない時代だが、

いじめや人間関係の争いはその昔からある。

 

そんな中、毅然と飄々と毎日をすり抜ける主人公の姿はとても頼もしい。

彼が友達に選ぶ面々の個性が際立って彩り楽しい。育った環境も趣味嗜好も違うが、

どこか暖かい思いで繋がっている。いい仲間。

 

高校生男子が大切にするもの少し分かったような気がする。

 

また、主人公のおばあちゃんが出てくるのだが、

アメリカ人らしいハッピーであればいいを実践するような老婦人。

毎日バーで男性を口説く、ギャンブルをする。トラブルメーカーとして登場する。

でも、なぜかチャーミングで若い子たちとの会話もウィットに富み粋でおしゃれ、

そして張り詰めた空気をふと緩める何かを残していく。憧れてしまう。

 

高校生よりも老婦人に肩入れをしている自分がいることに気づく。

そうゆう歳だということだろうなぁ。

 

 

 

 

この世界の片隅に

 

とても素敵な映画だった。

 

題名通りこの世界のどこかで繰り広げられてきたであろう日常を

とても丁寧に描いてた。

その時間はゆっくり流れていた。

 

戦いは悲惨である。人はすぐ横で死ぬ。街は焼け落ちていく。

しかし、その環境でも丁寧に毎日を過ごす一家。

空襲が続いても朝になれば仕事に出かけるし、朝昼晩とどうにか工面して

ご飯を作って食卓を囲む。そうやって毎日が続いていくのだ。

 

主人公のすずさん。どこにでもいそうな普通の女の子である。

そんなすず役ののんさんの声はこの映画のためにあったかのよう。

のんさんの素直さがすずさんの一生懸命な生き様そのものに写される。

 

決して悲しいだけの映画ではない。

ユーモアが溢れてる。みんなが暖かい気持ちを持ち続けていてくれる。

ファンタジーが隠されているし、希望もある。

 

年の瀬に思いが溢れ出てしまう素晴らしい作品に出会えた。

 

 

 

 

アシュタンガヨガをする意味

 

アシュタンガヨガは決まった一連の動きを毎日練習するのが基本である。

 

私は休むことも必要と信じているので、週に2回出来ればいいと思っている。

それを6年ぐらい続けている。

 

先日、腸が腫れてお粥を食べ続けること2日、その後徐々に食事を元に戻していった。

お粥は2時間おきに食べないとお腹がすくし、飽きてきて最後の方はとてもきつかった。

 

胃が荒れ、腸が腫れ、私の消化器系はズタズタだった。

不規則な時間に忙しく咀嚼もせずお酒で流し込むという食事をしていた。

空きすぎたお腹を満たすだけ、食べることを全く軽視していた。

 

猛省し、自分に優しくする食べ方をしている。

 

アシュタンガヨガをして、変化をすぐに感じた。

1週間ぶりのヨガはすこぶる体が動いた。

物理的に体重が減っていたのかもしれないが、体が軽い。

 

力が出るし、消耗しない。しなやかで強い体だ。

 

ヨガの終わりは、体と心を疲労感と脱力感で穏やかにしてくれる。

 

 

 

 

 

胃腸

 

実父が「俺に似てお前も胃腸が弱いな」と呟いていたことがあった。

自分もいつからか胃腸が弱いと思っていた。

 

しかし、ここ数年はずっと調子が悪く胃検診は慢性胃炎が続いていたし、

腸はガスが溜まって苦しむことが一年に何回かあった。

 

数日前、腹痛でCTを撮った。

自分では盲腸だと思って訪ねたが、腸全体が腫れているとの診断だった。

 

徐々に自分の体の状態に合点がいった。

 

酷いと絶食、点滴だけで数日入院という始末になるそうなので、

基本内臓には何も入れないのがいいらしい。

お粥からの再スタートだ。焦らずゆっくり一歩一歩。

 

 

 

 

 

 

 

映画「智の青春」を観た。

至近距離30センチぐらいかであろうか、

頭脳を以って相手を制する対局は、命をも削り勝ちたいと思う戦いなのだ。

 

将棋の世界で勝つことに短い一生を捧げた人物がいた。

ほんとうに若くしてこの世を去り私も悔しいが、彼には将棋があった。

だから素晴らしい一生だったのかもしれない。

 

ガンが見つかり余命を宣告され、体調がすぐれない中彼が向かい合った

対局5戦は伝説の打ち手だったらいしい。

 私はそれを聞いて救われた。

 

松山ケンイチの好演に泣けたな。

 

 

話題の映画

 

日本中で話題のアニメ映画を見たのだが、心は踊らなかった。

期待値が高すぎたのだろうか?

普段からアニメに馴染んでないからだろうか?

若くないからだろうか?

 

逆にあの映画の何が心の琴線に触れているのだろう?と問いたいが、

私には私の心を揺さぶる作品があるのでいいとしよう。

 

最近見たマリインスキーバレエ団の「ロミオとジュリエット」、映画の「ビリギャル」はとても感動した。

前者はどこまでも美しく、後者はどこまでも優しく暖かく楽しかった。