泣きそうなほどの喜び
夫は学生時代YMOに射抜かれバンドを組み、自分ではテクノの曲を作っては
崇拝する坂本龍一の番組にデモテープを送っていた。
2回ほどオンエアーされたようなので、そこそこの音楽の才能はあったようだ。
若き日、その道に進むか、今歩んでいる科学の道を進むか、迷い悩んだと
進路指導の学生セミナーの原稿に書いていた。
あれから30年ほどの長き年月が経ち、
彼に今日、見知らぬ人からメイルが届いた。
彼の曲のファンからだった。
久しぶりにyoutube(に上がっていることすら奇跡)で彼の曲を聞き、
facebookで彼の居所を調べて連絡を取ってくれた。
30年も昔の話だ。
一回ぽっきりのラジオから流れる素人が作る曲に、青春の血潮を燃やし
覚えていてくれる人がいるんだよ、この世の中。捨てたもんじゃない。
なんだか私が嬉しくて泣きそうだ。
まさしく、情熱を込めてやった仕事は見ててくれ評価してくれる人がいるんだ。
深夜放送が流行った良き時代を懐かしく、あの頃はよかったと嘆くが、
SNSが今あってこのような幸運が舞い込んでくれる。
いい時代を生きているような気がする。