映画感想
「WOMAN IN GOLD」
「黄金のアデーレ 名画の帰還」
大分県立美術館でグスタフ・クリムトの《ヌーダ・ヴェリタス》真実の裸身を
鑑賞した流れで、この映画を見ることに決めた。
主人公マリア役のヘレン・ミレンがとても魅力的な人物像として描かれていた。
毅然として誇り高く、独立した淑女。でもチャーミングで、時にきまぐれだったり、
お茶目だったり。とっても素敵だった。
ナチに奪われた名画を奪い返すまでオーストリア政府と戦うという実話。
ユダヤ系アメリカ人の主人公とアメリカ人弁護士の会話がとても小気味良い。
主人公の訛りのある英語が、その歴史を生き生きと浮き上がらせていた。
そう実話だけに、とても感慨深く、ナチズムのことも移民ユダヤ人のことも
より身を以て感じることが出来たような気がしている。