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竹内まりや

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ステージに現れたまりやさんは、光沢のあるブルーのパンツスーツに

黒のブーツがちらりと見え、宝塚の男役のように凛々しい。

ギターを抱えると「かっこいい」とおもわず口から漏れた。

そして、私も背筋をピンと伸ばしてみた。

 

歌声は録音されたものとなんら変わりなく、

彼女の歌唱力は存在したんだと安心した。

たまにライブでがっかりってことがあるから。

 

バンドに目を向けてみるが、この時点でまだ状況が分かってなかった自分は

鈍感というか、むしろ幸せな人なのかもしれないと思う。

 

なぜなら、リズムギターリストはこのライブでの役割を守るかのように、

そのオーラを消し、まりやさんの背後で彼女を見守っていた。

やっと全てが理解出来た。彼は山下達郎

バンドは達郎バンドそのものだった。

 

全国ライブ33年ぶりという時間を思い返すかのように詩をかみしめ歌い、

35年も歌い続けてこられたことは人に恵まれたことに尽きると

何度も感謝の言葉を述べていた。

 

歌詞を忘れた時には、ごまかさずに「ごめんね」と謝り、

歌の途中で感極まった時には「色々なことを思い出す」とこぼし、

ロック調の歌を歌い上げた後は「この歳ではキツい」と素直に白状してくれ、

そんなありのままの姿に人の心は動くんだろう。

 

いわゆる歌謡曲に分類されていたであろう80年代の曲も

嫌がらず歌ってくれてうれしかったし、彼女が50代に突入した時に、

あと何回桜が咲くのが見れるのだろうかと「人生の扉」を作ったことも知った。

 

アンコールには、3000人以上の会場では歌わない達郎さんが

まりやさんのライブということでduetを披露してくれた。

達郎さんが一度歌えば、その場の空気が一変しその歌声に圧倒された。

還暦の男性の声量、歌のstylishさとは信じがたい。

 

そして、最後の最後はまりやさんピアノ弾き語りの「いのちの歌」。

私ももちろん一緒に歌っていた、そして涙をぬぐいながら退場する彼女に

向かって「ありがとう」と叫んでいた。

 

人生少し前を歩くrole modelの女性を探しているかのように。