しゃぼん玉

 

週末の夕飯後、キッチンで洗い物をしていた時のこと。

「しゃぼん玉だ」という声がカウンターキッチンの対面から聞こえて来た。

 

ロッキングチェアーに座る夫は酔った体をゆらゆらと揺らしながら、

うれしそうに行方を追い騒いでいる。

 

見ると、小さな小さなしゃぼん玉が扇風機の風に乗って

浮き上がったり、降りて来たりしている。

 

しゃぼん玉が消えて夫が一言、「幸せな時間だった」。