書き残しておかねばならないと思っていた出来事が
日々の時の流れとともに薄れて行ってしまう。
その時に感じたビビットな感情がなくなって行ってしまう。
あんなにも素敵な笑顔を見れたのに。
それがどこから来るものなのかを探ってみたのに。
「私の両親は健常者だった、だから私の子供の耳が聞こえないとわかった時は
とても嬉しかった」という思いに心を寄せていた。
あの時。
人は備わるべき機能がない時、それ以外の機能を最大限に活用する。
だから耳が聞こえない人たちの表情や仕草は、伝えるために壮絶なほど
豊かで真がそこにある。
それに感動したあの時。