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永い言い訳

 

自己愛しか持てない小説家が、子供と関わることにより

愛を手繰り寄せ、愛と無様に格闘していくというような話。

 

私は小説家よりも、登場する6年生の男の子にとても興味を持った。

母が死んで父を拠り所とするはずが、学の無い父に反発する。

「おとうさんが死ねばよかったのに」とまで言わせてしまった。

 

今、猛勉強をし中学受験を目標としていることに、父は関心がなかった。

学問に関心がなかったように私には映った。

男の子には学問と自分が重なりあっている今の姿を、父が敬遠しているのが許せなかったようだ。

 

そんな状況に小説家が現れた。

男の子はこの情けない小説家の何に惹かれたのだろうか?

この男は大学出であったが、タレント小説家という設定だったと思う。

 

もしや、小説家の方が男の子の心情がわかり、心を寄せていたのが通じたのかもしれない。

大人の階段を一段づつ歩む男の子が小説家を成長させていった。

 

私はそのふたりの不思議な関係性に希望を見つけ、癒されていた。